理事長所信・スローガン
2024年度 スローガン
覚 悟
~信念を胸に未来への挑戦~
基本理念
自分の可能性を信じ 仲間とともに一致団結し行動しよう
基本方針
研修拡大室 変革の原動力となる人財育成と組織拡充 地域活性室 過去を学び現在から未来へと繋がる誇りあるまちの創造 未来活性室 主体性の学びと未来を切り拓く人財の創出 組織運営室 ブランディング促進と時代の変化に対応した組織運営
はじめに
「青年としての英知と勇気と情熱をもって明るい豊かな社会を築き上げよう」この言葉は 青年会議所の綱領の一文です。私がこの倉敷青年会議所へ入会し、先輩諸氏並びに仲間とと もに、この一文を幾度となく唱え、胸に刻み、掲げ、歩んできました。青年会議所運動や活 動の根幹がこの一文の中にあると考えます。私たちが住み暮らす、このまち倉敷が明るい豊 かな社会の実現に向けて、未来を担う子どもたちのために、必ずこの言葉を継承していくこ とが私の責任であると切に思っております。
戦後の復興から間もない 1949 年「新日本の再建は我々青年の仕事である」と、使命感と 当事者意識のもと日本の青年会議所運動はスタートしました。また、倉敷青年会議所も1955 年に設立され 68 年間その時代時代での、まちの弱みや強みを見つけ解決や発展に取り組ん できたからこそ、今の倉敷青年会議所があります。国や地域を守り発展させようという想い は、脈々と受け継がれ現在の我々の活動があります。これまで、課題視されてきた気候変動 や自然災害による被害の顕著化、新型感染症への対応や世界情勢の不安などにより、人々の 生活は大きな変化を余儀なくされています。今こそ新たな可能性に向けて進み続けること が我々青年会議所の使命であると考えます。
私は、倉敷青年会議所に入会し11年が経ちました。入会当時からたくさんの人に出会い そして、たくさんの機会に触れ、たくさんの月日を過ごしてきました。入会のきっかけは単 純で、ただ友達が作りたいという思いでした。入会前の自分について考えたときに、自分には弱さしかありませんでした。目の前のことから逃げ、何も行動を起こすことなく、いつも 悲観していたように感じます。倉敷青年会議所に入会し、一番に感じたことは、覚悟を持っ て行動し続けることです。このまちのために、仲間を信じ、失敗を恐れることなく行動し、 そこでたとえ失敗したとしても逃げ出すことなく進み続けることで、新たな気づきが生ま れ、結果成功への一歩に繋がる。決して一人では無い、仲間とともに一歩ずつ着実に歩むこ とが明るい豊かな社会の実現に繋がると信じています。
会員の研修・育成について
青年会議所運動には、今も昔も変わらない「すべきこと」があります。それは今もこの先も、明るい豊かな社会を創造し続けることです。私たちが住み暮らすこのまちを、明るい豊 かな社会にするために運動、活動をしているのが現役会員だと考えます。しかし、我々会員 がすべきことを新しい会員に伝えていかない限り、継続して同じ方向に向かうのは難しく なります。だからこそ新入会員の方々には、初期段階で団体としての存在意義や目的・理念 の理解を深めることを目的とした研修期間を通じて、青年会議所運動や活動への期待感を 向上させ、倉敷青年会議所の一員としての運動、活動をしたいと想ってもらえる育成に努め て参ります。
会員の拡大について
会員を拡大することは、組織を維持・発展するために不可欠な取り組みです。会員としてともに運動をし、地域の先頭に立って活動をしていく同志を迎えることは、我々の運動の幅 を更に広げ、私たちが住み暮らすまちに運動の効果を波及させることができ、明るい豊かな 社会の実現に近づくものとなります。特に近年、倉敷青年会議所の会員数は減少傾向にあり 入会から卒業までの期間が短い会員の割合も増加したことを鑑み、共通の目的意識をもっ て日々の活動に取り組むことが急務であると考えます。多様な立場と考えをもった新たな 仲間たちに対し、活動に参加することによって得られる様々な機会、有意義な青年会議所活 動や活用方法への理解を深めてもらい、より大きな運動を生む組織へと成長して参ります。
70 周年にむけて
倉敷青年会議所は、2025 年に設立 70 周年という大きな節目を迎えます。先人たちから受け継いだこの組織と運動を「今」を担い、そして「未来」に継承する我々は、この節目を絶 好の契機と捉え、過去と現在と未来を紡いでいく必要があります。過去を知らずして未来を 描くことはできません。倉敷青年会議所には、語っても語りつくせない輝かしい伝統があり 先輩諸氏のおかげで、その「過去」が創られてきました。70 周年という大きな節目にあた り改めて、現役・特別会員・関係者で歴史を共有し、先輩諸氏への感謝の気持ちを胸に、会 員全員で倉敷青年会議所の希望溢れる未来像を描いて準備を進めて参ります。
まちづくりについて
我々青年会議所は、人づくりを通して未来のまちを創っていく団体です。その未来を創るために何をすべきでしょうか。私は過去を知り、今を理解し、今しかできないことを考え、 行動に移す者にしか未来を創ることはできないと考えます。まちの魅力を誰かが与え続け てくれるのを期待するのではなく、一人ひとりがまちの創造者として、まちの魅力は何なの かという、まちの価値の本質に迫り、価値を創出し続けなければなりません。住みよいまち 倉敷に感謝しながらも、将来を見据えて今こそ行動を起こすのです。今の時代、立ち止まる ことがリスクになるとも考えます。だからこそ、どんな時も立ち止まらず、進み続けてきた 倉敷青年会議所が次の世代へバトンを渡すために何をすべきか。過去に囚われ過ぎず未来 に夢と想いをのせ、立ち止まらず行動し続けます。また、私たちの住み暮らすまちに愛着を もち歴史や文化を誇りに想う気持ちと、当事者として、まちをより良くしていくという意識 が必要です。若い世代のまちに対する愛着心を育み、自らのまちをより良くしていく当事者 意識を高め、持続可能な活気溢れるまちを創造して参ります。
青少年の健全育成について
私たちの住み暮らす地域が持続的に発展するためには、まちの将来を担う子どもたちの健全な育成が必要です。子どもたちが、まちの魅力や課題を身近に感じ、自ら考えて判断し 行動する自律力、多様性を尊重したコミュニケーション能力、そして問題を解決し新たな価 値を生み出す創造力をもった人財へと成長することが、このまちの明るい未来へと繫がり ます。私たちの青少年期には、五感で感じることで様々な情報や学びを得ていました。しか し近年では、外で遊ぶことも減りゲームやモバイルデバイス等、室内での遊びが増え人と人 との対面での関わりが希薄になっていると考えます。だからこそ我々は、現代の教育方法の 利点や課題への理解を深め、青年会議所だから実施出来る成長の機会を創ります。そして、 自ら学び論理的に考えて行動に移すことの大切さを知った青少年を育む機会を創出するこ とで、子どもたちのみならず保護者や会員にも気付きと成長をもたらし、未来を担う青少年 育成に繋げて参ります。
人づくりについて
青年会議所には企業・団体・まちのリーダーを目指す人財が多く在籍し、日々お互いに切磋琢磨し合い資質を磨いています。これまでに青年会議所が輩出してきたリーダーとは、社 会的地位や高い能力のみを求める人のことではなく、自ら率先して行動し、多くの仲間と協 力者を募り巻き込み、共感と影響を与え、ともに成長し合える人財であると考えます。また、 時代の変化に合わせ、考え方や行動を刷新する一方で、青年会議所としての変わらぬ精神を 学び、実践することも大切です。昨今におけるリーダーには、未来への明確なビジョンを示 す力、迅速かつ責任ある決断をして実行する力がさらに強く求められると考えます。また、 この日本にはリーダーシップを発揮して組織を大きく飛躍させたリーダーが多く存在します。その方々の組織論や経営論を学ぶことで、地域の人々にもこのまち倉敷を牽引するリー ダーとしての意識を醸成します。どのような困難な時代であっても、決して諦めることなく 常に夢と希望をもち、様々な変化に対し柔軟に対応するリーダーとなりまちの発展に貢献 する人財の育成に努めて参ります。
組織の広報活動について
我々青年会議所の運動や活動の効果を高めるためには、我々の存在や活動内容を効果的に発信し、地域の人々に知ってもらうことが必要不可欠であり、広報活動は青年会議所運動 の生命線であると考えます。計画的な広報活動と効果的なブランディングを実施すること で青年会議所活動への共感を呼び、より多くの地域市民や行政・諸団体を巻き込んだ大きな 運動へと発展していきます。組織の広報を最大限発揮させるためには、従来の新聞・テレビ・ ラジオ等のメディアへのアプローチだけでなく、ホームページや SNS を用いて効果的に実 施していくことが何よりも重要です。その上で、ホームページや SNS の発信においては、 発信内容・表現にそれぞれに応じた工夫を行い、単なる一方的な情報発信ではなく、情報を 受け取る側が興味をもち、楽しみ共感できるような情報発信を行い、この組織の魅力を伝播 させ、組織のブランディングへと繋げて参ります。
組織運営について
青年会議所で実施される会議や事業には様々なものがあります。月に一度会員全員が、一堂に集まる例会、また理事会・総会、そして公益事業・共益事業、全てにおいて厳粛なルー ルや手法が存在します。それは時に堅苦しく感じることがあるかもしれませんが、身に付け ることで多くの企業や団体で有効に活用できる、非常に価値が高く意味のあるものです。青 年会議所が継承してきた手法への理解を深め、良い緊張感と格式を持った運営方法を学び 実践することで、時代の変化に対応する強い組織体制を構築して参ります。また、我々が運動や活動を通じて、地域に発信をし続けるには、質の高い企画構築と会議 運営が必要であり、これらを効果的に実現するためには入念な事前準備が必須となります。 青年会議所がこれまで積み重ねてきた多くの有益な経験を活かしながら、新たな手法や着 眼点を身に付けることも重要です。企画構築の手法と有用性についての理解を深めること と、各種会議で議論される企画に対し、厳粛かつ立案者に寄り添ったチェック体制へのアッ プデートを両立させ、互いに尊重し高め合う会議を行い、運動の効果を最大化する仕組み創 りを行って参ります。
そして、青年会議所には出向制度があり、より大きな規模や目的の事業に関わることが可 能です。近年、日本青年会議所へのスタッフでの出向、また地区協議会やブロック協議会へ の役員での出向など、出向への門戸は大きく開かれ、多様な仲間と出会い、視野を広げ成長 するチャンスが拡大しました。この機会を価値あるものと認識し、継続・発展させることが 倉敷青年会議所のさらなる成長へと繋がります。倉敷青年会議所に所属しているからこそ得られる機会を有効に活用し、新たな経験をもち帰り共有・実践することで、個人としても 組織としても成長する機会を創出して参ります。
会員について
近年、働き方改革の推進により全国的にもワークライフバランスが注目されるようになり、倉敷青年会議所でも以前から「仕事と家庭と JC」の 3 つの環境におけるバランスが話 題にされることがありました。そして「仕事が」「家庭が」ということを理由に青年会議所 から離脱していく会員もこれまで少なからずいました。青年会議所に入会するということ は「仕事と家庭」「仕事とプライベート」という 2 つの世界をさらに広げ、地域のため誰か のために活動するという新しい自分を創ることだと考えます。仕事と家庭の両立だけでも 大変な中、それを押し広げてさらに「JC」という枠を創るからこそ、それまでの自分より多 少の「無理」をしなければなりません。しかし、この前向きな「無理」によって創られた「仕 事と家庭と JC」という 3 つの世界の好循環は会員の人生をより豊かなものにすると考えま す。会員自身を大きく成長させるとともに、今まで 2 つの世界では生み出せなかったよう な大きな成果を生み出し、会員を新しいステージへと導きます。これは青年会議所に入会し たからといって必ずしも得られるわけではありません。「仕事」「家庭」「JC」どの世界も諦 めず、大事にしながら活動をしたその先に得られるものです。できないことを誰かのせいに するのではなく、どれかをないがしろにするのでもなく、それぞれの環境があることに「感 謝」しながら両立をさせて活動したその先に、より良い好循環が生まれると信じています。 組織として、仕事と家庭と JC を結び付け、相互に理解を得られるよう取り組みながら、多 種多様な会員の仕事と家庭と JC の両立を応援し、支えていけるような持続可能な組織へと 繋げて参ります。
青年会議所間の交流について
倉敷青年会議所は、1965 年に山形青年会議所と、1985 年にハワイホノルル日系人青年商工会議所と先輩諸氏により姉妹縁組が締結され、長きにわたり交流を行っております。しか し新型コロナウイルスの影響により交流の機会が減少し、失った数年間は計り知れないも のがあります。先輩諸氏が築き上げ、継承されてこられたこの素晴らしい繋がりに感謝と敬 意を表すとともに、未来に向けたより良い姉妹 JC としての交流の在り方をメンバーに共 有し今後も引き継いでいく義務があります。決して途絶えさせてはいけません。また倉敷市 には、同じ目的で歩み続けている、児島青年会議所、玉島青年会議所があります。3JCとし て連携を図り相互理解を高め合い、地域の問題について意見交換を行い運動を展開するこ とで、このまち倉敷が明るい豊かな社会の実現に向けた一歩に繋がると信じております。
結びに
時代の変化に合わせて考え、有事・平時を問わず率先して行動した先輩諸氏の想い、地域の成り立ち、会の存在意義への理解を深め、次代へ継承することの大切さを知る。倉敷青年 会議所の歴史と伝統に敬意を払い我々現役会員が汚すことなく、これからの未来の後輩に 繋いでいく義務がある。未来に対して思い悩むよりも、まずは勇気を出して一歩踏み出すこ と。どんな小さなことでも今できること、目の前にあることにベストを尽くしチャレンジす る。その積み重ねにより未来に対しての方向性も見えてくるのではないでしょうか。自分の 可能性を信じ、弱みを含め自分を知り、克服する努力をしながら行動することで、自分や地 域の未来が描ける、そう信じています。
自分を信じ仲間を信じともに一致団結し行動を起こす。 覚悟を持って行動を起こす。 明るい豊かな社会の実現のために。